2025-06-08

宗教を学べば経営がわかる

       

日々の読書から、おすすめを紹介します。今日は、

宗教を学べば経営がわかる

2024年7月初版



1.著者



池上彰

NHKにて記者やキャスターを歴任し、2005年に退職、
現在、ジャーナリスト。


入山章栄

ピッツバーグ大学経営大学院より博士号取得し、
現在、早稲田大学大学院(ビジネススクール)教授



2.どんな期待を持って読んだか


成長する大企業も急成長するベンチャー企業も、
一種の宗教性を感じずにはいられない

そのような思いを持つ中で、
知った本です



3.構成



第1章 トヨタはカトリック、ホンダはプロテスタント
     ―強い企業と宗教の類似性はセンスメイキングにある
第2章 イノベーションのためには、宗教化が不可欠
第3章 どんなビジネスも最初は「カルト」
第4章 パーパス経営の時代こそ、プロテスタントの倫理が求められる
第5章 なぜイスラム教は「ティール組織」が作れるのか
第6章 アメリカ経済の強さも矛盾も、その理解には宗教が不可欠



4.全体的な所感


宗教に疎い自分にとって、意外なほどに刺激的でした。

有名な経営理論を端的に知ることもできる上、
キリスト教とイスラム教についても
知ることができました。

わかりやすくするために、
極端にデフォルメしている面もあると思いますが、
とにかくわかりやすくて導入本としてよさそうです。

経営理論としては、
センスメイキング理論、
知の探索と深化、
レッドクイーン理論(知の探索と深化に包含されそう)
ティール組織
などにふれています。

イスラム教がティール組織だという話は、
すごく違和感がありますが

最近は、社外取締役の話もいただいているため、
関連した記述は参考にしたいと思います、
下記に残しておきます。



5.個別の印象的な内容



P75より、
社外取締役の最大の仕事は、CEOの選解任だ。
「知の探索」ができる社長を応援し、
業績が上がらず、「知の探索」もセンスメイキングもできないならば
その社長を思い切って解任する。


P136より、
カルヴァン派は、「予定説」という思想を持っている。
つまり、神に救われるかどうかはあらかじめ決まっている。
だから不安なので、職業に一生懸命に取り組む。
本来は禁欲的なはずのプロテスタントの信徒が、
経済活動に邁進することになる。
禁欲的だから浪費することなく貯蓄をして、
そのお金が投資に回る。
これが結果的に西ヨーロッパやアメリカでの資本主義の発展をもたらした。



6.おすすめなのか



第1におすすめしたいのは、
スタートアップの経営層です。

戦略性や計画性以上に、
カルト的に社員を巻き込むことの重要性を
理解し実践することで、急成長に繋げてほしいですね。

第2におすすめしたいのは、
大企業病にかかっている企業に在籍する社員です。

会社として守りに入ってしまっていたり、
情熱のないホワイト企業の社員には、
この先の人生を見直すきっかけを与えてくれると思います。



ありがとうございました。



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